墓誌の傾き・巻石のズレを直し、墓地をリフォーム。津山市にて。
津山市・鏡野町・久米郡を中心に岡山県全域にて、お墓や石材のお仕事をさせていただいております、長尾石材の長尾です。
今回は津山市にて、墓誌の傾き直しと巻石のズレを直し墓地のリフォームをさせていただきましたので、ご紹介いたします。
ご相談の経緯/お墓の状況
墓誌の傾きが年々ひどくなっているので直してほしいとのご依頼でお話をいただきました。
こちらが工事前のお墓の状態です。
こちらのお墓は20年以上前に他社で建てられたもので、墓誌がひどく傾き、大変危ない状態でした。
その他にも、巻石のズレや石張りもガタつきが目立つ状態でした。
このような状態の場合、通常であればお墓本体も含めすべて解体、更地にし、基礎工事からやし直しておくことをおすすめしています。
とりあえずで直してもまた数年で直しが必要…ということになりかねません。
しかし、今回はお墓本体には傾きがなかったことと、事前の調査で納骨室が地下室のように作られており、お墓の基礎コンクリートのような役目を果たしていると確認されたことから、お墓本体はそのままで工事をすることとしました。
また、こちらの納骨室は親戚の方が左官仕事をしておられ、生前にお父様も一緒に作られたもののようでした。
最近では納骨しやすいように浅く作り変えることもありますが、今回はこのまま大切に残すことにしました。
工事の様子
巻石を解体し、お墓の周囲をランマーで転圧します。
やはりお墓の下にはしっかりとコンクリートが入っているのがわかります。
しかし、周囲の埋戻土の転圧不十分により、墓誌や巻石の傾き・ズレが生じたのだと考えられます。
巻石の基礎コンクリートにワイヤーメッシュを入れ、お墓の基礎コンクリートに差し筋をし一体にして持ちをよくします。
また、巻石内の排水も設置しています。
お墓の基礎と一体となった巻石の基礎コンクリートが完成し、巻石を据え付けます。
巻石の四角はステンレス製金具で固定し、コンクリート根巻します。
そして、灯籠は耐震加工し、物置石を新調、仕上げを玉砂利にリフォームしました。
施工前の石張りの隙間からの雑草が気になっていたこともあり、巻石内の下地には防草施工もしています。
お墓づくりを終えて
見えるとこだけの簡単に直した工事では、ぱっと見はきれいになっても、数年後や息子様の代にまた不安な気持ちになってしまうかもしれません。
亡きお父様から受け継ぎ、これからも代々受け継がれていくお墓への施主様のお気持ちを大切にしつつ、お墓の現状を考察し必要十分を満たした工事ができたと思います。
施工前
施工後
お客様の声
お客様よりご感想をお寄せいただきました。
数年来、気になっていた墓誌の傾き等、丁寧な工事をして頂き大変満足しております。
自分の人生のひとつの区切りとして墓の整備が出来た事で、亡き父や祖母の想いを受け継いでいけたかと思うと、清々しい気持ちになっております。
今後ともよろしくお願い致します。
施主様の想いの詰まったお言葉をいただきありがとうございます。